重曹水は、水に重曹を溶かしたもので主婦の方は一度は耳にしたり、使ってみたことがあるのではないでしょうか?私は普段重曹水を使って主にキッチンのお掃除をしています。
そのいつも使用している重曹水を沸騰させると、どうなるかご存じですか?
なんと、普通の重曹水以上の汚れ落ちの力を発揮するのです!重曹水を沸騰させただけで、そんなに汚れの落ち方が変わるの?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、この方法を知っていると落とすのに苦労していた汚れが、あっという間にきれいになりますよ♪
お掃除に時間がかかり過ぎると疲れてしまって、しかも汚れ落ちが悪いと途中であきらめたくなってしまいますよね。
重曹水を沸騰させるだけなので作り方も簡単ですし、汚れの落ち方も段違いなので是非試してみてくださいね!
重曹水を沸騰させると頑固な汚れも落とせる!
ずばり、重曹沸騰水になります!その名のとおり、重曹を混ぜた水を沸騰させて作るのですが、これがすごいんです!
普通の重曹水では簡単には落とせなかった頑固な汚れを落とすことができます。
私も使ってみて驚きました!困っていた換気扇の頑固な油汚れがあっという間にきれいになりましたよ。
重曹沸騰水はどんな汚れにいいの?
そもそも、重曹は弱アルカリ性なので酸性の汚れ(油汚れや手あかなど)を落とすのに適しています。子供さんの食べこぼしなどの汚れにもいいですよ!
その弱アルカリ性の重曹をお湯に溶かすと、化学反応が起こり炭酸ナトリウムになります。
炭酸ナトリウムは、重曹よりも強いアルカリ性なので、より頑固な酸性の汚れを落とすのに適しているといえます。例えば、以下のようなものに使用することができます。
- 汚れがこびりついたコンロの五徳
- アルミや銅以外のお鍋に水と重曹(50~60グラム)を入れ火にかけます。
- 沸騰したら、ゆっくり五徳をお鍋の中に入れます。(やけどに注意してください)
- 20分ほど煮たあと、2時間ほど放置し冷めるのを待ちます。
- 冷めたら、五徳を取り出してスポンジなどで軽くこすります。
これでするすると汚れが落ちますよ。もし、これで汚れが落ちにくいなと感じるときは煮る時間を長くしてみてくださいね。
- 時間が経ち、何層にも重なったしつこいキッチン周りの油汚れ
- 重曹沸騰水をスプレーして、少し時間を置きます。
- 汚れが浮いてきたら、スポンジや布でふき取ります。
- 加湿器などの掃除
乾燥する時期に使用する加湿器は、雑菌がとても繁殖しやすいです。
重曹沸騰水を使うと重曹が持っている「静菌性」の性質により、菌の働きを抑えることができます。
- アルミや銅以外のお鍋に水を入れ、重曹(50~60グラム)を混ぜ、沸騰させます。
- しっかり重曹が溶けたら、火を止め冷めるまで待ちます。
- 加湿器のトレイや外せる部品を外して、バケツやシンクなどに先ほど一度沸騰させた重曹水とつけ置く。
- 30分~1時間程度つけ置いたあと、よくすすぎます。
- お風呂の床の汚れ
お風呂の水あかなどはアルカリ性の汚れなので、酸性のクエン酸で落とすことができます。
しかし、お風呂の床は水あかの汚れだけでなく、皮脂汚れを含んでいることがあります。
お風呂の床の汚れが水あかだけだと思って、「どうしてクエン酸できれいにならないんだろう…?」と思ったことありませんか?
クエン酸と重曹沸騰水の両方を使用することで、水あか・皮脂汚れ・石鹸カスなど全ての汚れが落ちるので、お風呂の床の汚れをきれいに落とすことができますよ。
- カビの予防
重曹の持つ「静菌性」の性質により、カビの予防にも効果的です。
カビの気になるところに、重曹沸騰水をスプレーし軽くふき取ります。
これだけで、カビの発生を予防することができます。あくまでもカビの「予防」ができるというだけで、発生してしまったカビを落とすことはできません。
- 布製品の消臭
普通の重曹水でも消臭はできるのですが、重曹沸騰水を使用することでより強力な消臭効果が得られます。
作り置きできる!重曹沸騰水の作り方
重曹沸騰水は作り置きができます。一度作っておけば、しばらくもつので作り置きしておくのをおすすめします。
水 : 1ℓ
重曹 : 50~60g
お鍋 : ステンレスやホーローのお鍋
※アルミや銅のお鍋は変色するので使用しない
- 鍋に水と重曹をいれます。
- 火にかけ、沸騰するまで待ちます。
- 重曹がお湯に溶けるようにゆっくりかき混ぜます。
- しっかり重曹がお湯に溶けたら、冷めるまで待ちます。
重曹沸騰水を使うときの注意点
重曹沸騰水は色々なものに使用でき、とても便利なのですが以下の注意点もあります。
アルミや銅:黒く変色してしまいます
天然の木や畳:黄色く変色したりシミになってしまいます
漆器や宝石:重曹のもつ研磨作用によって傷がついてしまうことがあります
フローリング:ワックスがはがれてしまうことがあります
また、重曹沸騰水は強いアルカリ性で、長時間触れていると肌が荒れることがあります。
そのため、重曹沸騰水を使用する際にはゴム手袋を着用することをおすすめします。
またスプレーの作り置きについても下記にてご紹介していますので、ご参考ください。
こちらは沸騰していない重曹スプレーについてご紹介しています。
クエン酸と重曹水の使い分け
重曹沸騰水は色々なものに使用できる!とご説明しました。
じゃあ、もうお掃除はこれだけあればいいわね♪
いいえ、そうではありません。
重曹沸騰水は前述したように、強いアルカリ性なので酸性の汚れに対しては効果抜群です!
しかし、反対にアルカリ性の汚れは酸性のものでないときれいに汚れを落とすことはできません。
アルカリ性の汚れと酸性の汚れについて
汚れにはアルカリ性の汚れと酸性の汚れがあります。
アルカリ性の汚れ | 酸性の汚れ |
|
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アルカリ性の汚れは酸性で、酸性の汚れはアルカリ性で中和することで汚れを落とすことができます。
私は以前、「重曹とクエン酸ってよく耳にするし、便利なものなんだな」と思って両方買ったことがありました。
ですが、その時はあまり効果が実感できず、結局余らせてしまったことがあります。
汚れの種類に合わせた使い方をしないと、しっかり汚れが落ちません。
落としたい汚れの種類を確認し、その汚れに合わせて重曹水とクエン酸を使い分けましょう!
クエン酸水の作り方と使い方
アルカリ性の汚れには酸性であるクエン酸がよく効きます。クエン酸水の作り方は簡単です。
200mlの水にクエン酸を小さじ1杯程度入れて混ぜるだけで作れます。以下手順です。
- 気になる水あかや石鹸カスにスプレーします。
- 頑固な汚れにはキッチンペーパーやラップでパックし、乾かないようにさらにたっぷりスプレーします。
- 汚れの程度に応じて30分から数時間おきます。
- 水あかや石鹸カスがきれいに落ちたら、クエン酸が残らないように水で流したりふき取ったりしてください。
しっかりパックすることで、より水あかが落ちやすくなりますよ♪
クエン酸を使用するときの注意点
クエン酸を使用する際に、一番気をつけてほしいことがあります。それは「塩素系漂白剤と併用しない」ことです!
塩素系漂白剤と混ざってしまうと、有害な塩素ガスが発生してしまいます。
鉄:さびてしまうことがあります
人工大理石:溶けて、表面のつやが消えてしまうことがあります
コンクリート:タイルなどに使われており、劣化が早まってしまうかもしれません
正しく使用すれば、アルカリ性の汚れをきれいに落とすことができますよ。
クエン酸が家にないときは?
クエン酸切らしちゃったわ。買いにいくのもめんどくさいのだけど…
そんなときは、クエン酸は家にあるものでも代用できます。
- お酢
- レモンやミカンの皮
これらのものも酸性ですので、クエン酸の代わりになります。水1~2:お酢1で割ってスプレーすれば、クエン酸水の代わりに使うことができます。
私はお酢をよく余らせてしまうので、このお酢ちょっと古いやつだな…と気付いたときはそのまま掃除用にしています。
軽い水あか程度であれば、レモンやミカンの皮で少しこするだけできれいになりますよ♪
重曹水のいろいろな使い方
私は重曹水といえば掃除に使うものだと思っていましたが、それ以外にもいろいろなことに使えるってご存じでしたか?
重曹は実に200以上もの使い方ができるそうです。その一部をご紹介します。
口臭予防
私はこのことを友人から聞いて、「重曹は口の中に入れても大丈夫なの?」と思いましたが、重曹は環境にやさしく人体にも害がないため口に入れても大丈夫です。
ただし、重曹には医療用、食品用、工業用と用途によって種類が分かれていますので、うがいに使用する際は食品用を使用するようにしてください。
- 方法
- コップ1杯の水に対して小さじ1杯程度の食品用重曹を溶かします。
- 口の中に含み10秒ほどうがいをして吐き出します。
- 2~3回繰り返してください。
口の中が酸性に偏ってくると、口臭が発生してきます。口の中をアルカリ性の重曹水で中和することで、気になる口臭に対処することができますよ。
私は自分の口臭で、せっかく楽しくお話してくれている相手を不快にさせたくなくてこまめにマウスウォッシュを使っています。
いいマウスウォッシュだと結構いい値段しますよね。しかし、重曹だったらそこまでお値段もかからず環境にも優しいので色々気にせずに使えるのではないでしょうか。
料理
料理に使用するときも、もちろん食品用の重曹を使用します。
- お肉を柔らかくする
- 250㏄に小さじ1杯程度の重曹を溶かす
- 30分~1時間程度つけこむ
- しっかり水分をふき取る
重曹で軟らかくしたお肉は、子供たちがたくさん食べてくれました!人体に害がないので、子供たちが口にしても安心ですね。
- 魚のぬめりやくさみをとる
- 250㏄に小さじ1杯程度の重曹を溶かす
- 魚をよく洗う
- 水分をしっかりふき取る
エビやイカなどには粉の重曹を直接ふりかけ、こすってぬめりを落としてください。そのあとしっかり水洗います。
重曹には苦みがあるため、気になる方はしっかり重曹を洗い流してから調理してください。
また、重曹には消臭効果もありますので、魚を調理したあとのまな板の生臭さも重曹をふりかけてこすると解消されますよ。
- 野菜のあく抜き
1ℓの水に小さじ1杯程度の重曹を溶かしたもので、タケノコやホウレンソウなどのあくの強い野菜をゆでて、あく抜きをすることもできます。
重曹の量が多すぎると、タケノコは色が変色してしまうので注意してください。
実家の母が春になるとタケノコを持ってきてくれるのですが、私はいつもあく抜きがうまくいかず母に頼りっぱなしでした。
今度タケノコをもらったときは、重曹でのあく抜きを試してみようと思います。
食品用の重曹があれば、お肉・お魚・野菜と何にでも使うことができますね。常備しておくと良いかもしれません。
角質ケア
なんと、重曹はかかとの角質ケアにも使うことができるのです!
私はもともと乾燥肌なのですが、冬になると特にかかとがガサガサでひび割れて靴下がよく引っかかって困っていました。
私はこの方法で困っていたガサガサひび割れかかとに、さよならしましたよ♪詳しくはこちらの記事を参考にしてみてください。
まとめ
- 重曹を溶かした水を沸騰させると、重曹沸騰水になる。
- 重曹沸騰水とは、重曹水よりも強いアルカリ性で酸性の汚れを落とすのに効果がある。
- 汚れにはアルカリ性のものと酸性のものがある。
- アルカリ性の汚れは酸性、酸性の汚れはアルカリ性で中和することできれいに落ちる。
- クエン酸は塩素系漂白剤と併用しない。
- 重曹水は掃除以外にもいろいろな使い方があり、口臭予防や料理、角質ケアにも使用することができる。
このように、重曹沸騰水ですべての汚れがきれいに落ちる!というわけではないのですが、重曹沸騰水は普通の重曹水に比べると洗浄力がアップしています。
なので、使い方によっては今まであきらめていた頑固な汚れを落とすことができるかもしれませんよ。汚れが落ちずに困っている方は是非試してみてくださいね。