漫画好きの方なら一度は、お気に入りの場面をスクショして共有したいと思ったことがあるかもしれません。
ですが、漫画アプリのスクショは禁止されていて、守らないと著作権法に抵触する可能性もあります。
私は子供が生まれてから、隙間時間で漫画アプリを利用することが多くなりました。
漫画本なら好きなイラストを手元に置いておけましたが、スマホの場合スクショして画像保存すればよいのでしょうか?
実は、多くの漫画アプリではスクショできないように制限されていて、それでも違反すると警告されることがあります。
これは著作権制度で作品や作者の人権が守られているからです。
知らぬ間に違法行為とみなされないためにも、今回は漫画アプリのスクショができない理由と、スクショせずに楽しむ方法をご紹介いたします。
漫画アプリのスクショは違法になることがある!
漫画アプリに掲載されている漫画などの著作物は全て、著作権法という法律で守られています。
そのため、これに反する行為は違法とみなされる場合があります。
知らなかったでは済まない場合もありますので、アプリを正しく利用して漫画を楽しんでくださいね。
漫画のスクショは著作権法に抵触する可能性がある
著作権法では適法にアップロードされた著作物を、私的利用で複製することは禁止していません。
それなら漫画アプリのスクショも可能では?と思った方もいらっしゃるかもしれないですね。
ですが、そもそも各漫画アプリやサイトではスクショや複製することを禁止していますので、例え私的利用でもNGとなります。
万が一、複製を規制していないサイトであれば、私的利用は可能ということです。
私は自分のスマホに保存するだけなら大丈夫なのかなと思っていましたが、ほとんどのアプリではそれも禁止されているのですね。
また、著作権法では違法にアップロードされた著作物のダウンロードを禁止しています。
これまでは音楽と動画がこの対象でしたが、令和3年に施行された改正著作権法では漫画や雑誌、イラストなどすべての著作物が対象となりました。
② 侵害コンテンツのダウンロード違法化【第30条第1項第4号・第2項,第119条第3項第2号・第5項等関係】
違法にアップロードされた著作物のダウンロード規制(私的使用目的であっても違法とする)について,対象を音楽・映像から著作物全般(漫画・書籍・論文・コンピュータプログラムなど)に拡大するものです。
文化庁
違法にアップロードされたと知りながら利用すると、利用者も著作権法違反とみなされますので注意が必要です。
各漫画アプリではスクショを禁止している
漫画アプリでは様々な漫画を読むことができますが、その本編をスクショすることは禁止されています。
試しに、私がよく利用しているコミックシーモアの利用規約を見てみましょう。
2.営利を目的とするか否かを問わず、以下に掲げる行為を一切行ってはなりません。
(中略)
(2)本サービスの内容の全部または一部を、当社に無断で、転載、複写、蓄積、転送または再販する行為
コミックシーモア
スクショは「複写」にあたりますが、営利目的ではなくても禁止されているということがわかりますね。
「この漫画良かったよ!」と軽い気持ちでSNSで友達に紹介したくなることもあると思いますが、このような場合も本編画像の投稿はNGということになります。
SNSで紹介するには別の方法がありますので、後ほどご説明しますね。
私もSNSを利用していますが、正直なところ漫画本編をスマホのカメラで撮影したような投稿を見たことがあります。
1ページくらい、キャラクターの一部分だけなら…と悪気なくSNSに投稿している方も中にはいると思いますが、これもダメだということですね。
「規約を守らずにスクショしアップロードする」ということは適切な方法ではありませんので、正しく利用しましょう。
スクショを規制するのは著作権制度があるから
お気に入りの漫画のイラストを、スマホに保存しておきたいと思ったことがある方は多いと思います。
SNSで友達に紹介する時も、実際の漫画のイラストを掲載すると分かりやすいですよね。
また、好きな漫画をスマホに保存したくなったことがあるかもしれませんが、前述の通り、基本的に漫画アプリのスクショは禁止されています。
これは全ての著作物には著作権があり、著作者の許可なく使用することができないからです。
著作権には大きく二つの目的がありますのでご説明していきましょう。
- 著作者人格権
- 著作権(財産権)
こちらの見出しの著作権に関する情報は、公益社団法人著作権情報センター(CRIC)のサイトを元に記載しています。
著作者の人格を守る
全ての著作物は、著作者の思いや気持ちを表現したものであり、その著作者の人格を守るために「著作者人格権」というものが定められています。
少し難しいですが、人の感情的な部分に対する権利で、これはいかなる場合も他者に譲ることができません。
作品への思いや名誉など、著作者の人格を守るための権利。
- 公表権
- 氏名表示権
- 同一性保持権
- 名誉声望を害する方法での利用を禁止する権利
作品を公表するのかや、著作者の氏名を表示するのかどうかは全て著作者が決められるという権利です。
また、そのタイトルや作品の一部を他人が勝手に変えることもできないという権利でもあります。
著作物というと、私は有名な小説や音楽、美術品などを思い浮かべました。
ですが調べてみると、それに限ったことではなく、誰かが考えてその思いを形として表現したものは全て「著作物」なのです。
著作権は取得するために申請が必要な類のものではないので、あなたがブログに投稿した日記も一つの著作物です。
我が家には5歳の娘がいますが、子供が保育園で書いてきたお絵かきも全て立派な著作物なのです!
そのため、誰かがこのお絵かきを商品にして販売をしようとした場合、著作権侵害で訴えることもできるということですね。
私は、著作権がそのくらい身近なものなんだということを初めて知りました。
複製や無断転載を防ぐため
著作権(財産権)では、著作物の利用方法について詳細に定められています。
- 複製権
- 上演権・演奏権
- 上映権
- 公衆送信権
- 公の伝達権 など
この中の最も基本的なことが「複製権」で、著作者の許可なく著作物をコピーすることを禁止しています。漫画アプリのスクショもこれに当たります。
最近はネットでも読書コンテンツが増え、単行本を買わずにスマホやパソコンで読めるようになったのでとても便利ですよね。
私も、読まなくなった本が家に山積みになるということがなくなり助かっています。
これは読み手にとっては便利な機能ですが、作り手側にとってはどうでしょう?
ネット上で誰もが情報発信できる今、スクショした画像を勝手に掲載したら誰でも見られることになりますよね。
ネットでの拡散などを防ぐために著作権法では、著作物の無断転載を禁止しています。
拡散しない私的利用だとしても、スクショを禁止している漫画アプリを利用する際は注意しましょう。
著作者人格権は譲ることが出来ませんが、著作権(財産権)は他人に譲ることができる権利です。
私が子供の頃は電子書籍などなかったので、漫画本を買って好きなシーンは何度も読み返していました。
また、捨てる前の雑誌から好きなイラストを切り取って保存していたこともあります。
どうしてもイラストを手元に残しておきたい場合は、アプリではなく漫画本を購入するのが安心ですね。
漫画アプリでスクショすると警告される
スクショを禁止しているアプリでは「スクショができない仕様」になっているものと、そうではないものがあります。
ですが、スクショできるからといって無断で行っていいわけではありません。
サイトによっては警告文が表示され、アプリ自体が使えなくなることもあるので注意しましょう!
アプリが利用できなくなることがある
多くの漫画アプリでは、利用規約の中で作品のスクショ(複製)が禁止されています。
アプリによっては発覚するとアカウントが停止されたり、アカウントを変えてもそれ以降アプリの使用ができなくなります。
「○回スクショすると使用できなくなります」といった警告文が表示される場合もあります。
スマホを識別され、再インストールしても使用できなくなりますのでルール違反は絶対にやめましょう!
私はこういったペナルティがあることを知りませんでしたが、このような警告文が出たという相談がネットには多数挙げられています。
これを見て私は、停止前に注意喚起してくれるだけ親切だなと思いました。大人ならルールを守って利用しましょうね!
知らずにやってしまった場合でも対象になることがありますので注意が必要です。
その漫画や作者のことを考えたら当たり前のことですので、正しい使い方で漫画アプリを楽しみましょう。
禁止されているけどスクショできる場合がある
漫画アプリでは基本的に本編のスクショはできないようになっています。
ですが、アプリやスマホの機種によってはスクショを禁止しているものの、「できてしまう」場合もあります。
どういうこと?と思われたかもしれませんね。
注意喚起はされているけれど、スマホでボタンを押せばスクショできてしまうということです。
もちろん悪気がなく、自分で楽しむためだとしてもNGですのでやめましょう!
Androidはスクショできない仕様になっていることが多いです。
漫画をシェアするなら引用しよう
好きな作品をSNSやブログで紹介したい時には、「引用」という方法をとりましょう。
引用すれば作品の表紙やイラストなどもシェアすることが可能となります。
こちらでは引用するための条件をご紹介いたします。
引用とはなに?
引用とは、他人の書いた言葉や文章を一字一句変えずに、自分の文章や話の内容に用いることです。
それでは複製にあたるのではないかと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、引用するためにはいくつかのポイントがあります。
- 引用部分と自分の文章の区分が明瞭である
- 内容的にも量的にも自分の文章が「主」で、引用文が「従」である
- 引用の目的が正当で必要性がある
- 出典元を明記している
- 元の文章を改変していない
これらの条件を全て満たしていれば、引用としてご自身のブログやSNSで投稿することができます。
ブログ記事などで、ダブルクォーテーションマーク「””」で囲まれた文章を見たことがありませんか?
こちらは「引用符」とも言い、引用部分を囲って自分の書いた文章と区別するために用いられます。
例えば、「この漫画の〇〇な部分が良かったよ!」というコメントと共に、漫画の公式SNSのイラストを引用符で囲って引用(シェア機能)するのはOKです。
ここで注意したいのは公式の投稿やイラストを使用するということです。違法アップロードされているものは、例え引用でも使用してはいけません。
サイトによっては、公式のイラストや文章でも引用不可としていることがあるのでご注意くださいね。
私はこのようなブログ記事をいくつも書いていますが、自分の文章の裏付けのために引用という方法をとることがあります。
特にデータの数値や物事の理論的な部分では、引用を用いることで信憑性が増すのです。
私は必ずサイト規約で引用の可否を確認していますので、引用する際はしっかりと確認してからご利用くださいね。
漫画アプリは無料でも楽しめる!
そもそも、漫画アプリを使ったことがないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
色々なアプリがありますが、実は無料で利用できるコンテンツも多いのでまずは使ってみることをおすすめします。
沢山ありすぎて分からないという方のために、こちらでは漫画アプリの特徴をご説明しますね。
それぞれのアプリの特徴を知る
いざ漫画アプリをインストールしようと検索すると、結果が沢山出てきて迷ってしまう方もいらっしゃると思います。
そんな時は、それぞれの特徴を知って比較してみてください。
【購読方法】
購入していつでも読めるものと、読める期間を限定されるレンタルがあります。
一度読めればいいという方には比較的安いレンタルがおすすめです。
【購入方法】
1話ごとに購入するのか、1冊丸ごと購入するのかで選ぶ方法もあります。
1話ごとに購入というのは単行本にはない、アプリならではの魅力ですね。気になる作品の試し読みに便利です。
【料金】
購読、購入方法によって料金が異なります。また、各アプリで基本料金や支払い方法が違うので比較してみましょう。
無料でお試しできる期間があるかどうかも忘れずにチェックしてみてくださいね。
【掲載作品】
アプリによって取り扱っている作品が異なります。自分の好きな作品や作者の取り扱いがあるかは、アプリを選ぶ上で大事なポイントですね。
様々なジャンルの作品を取り扱っているアプリもあれば、出版社が限定されるものもあります。
他のところでは読めない、オリジナル作品の多いアプリも人気です♪
【購入特典】
購入時にクーポンがもらえたり、次回利用時の特典があるアプリもあります。
普段良く利用するポイントカードや、キャッシュレス決済と連携しているかもチェックしておくと良いですね。
私もいくつか漫画アプリを利用していますが、まずは読みたい作品があるかどうかで選ぶことが多いです。
それから、普段よく利用するPayPayで簡単に支払いできるようにしています。
漫画アプリには無料コンテンツも多い!
アプリの種類がありすぎてわからないという方には、複数アプリのご利用をおすすめします♪
漫画アプリには無料お試し期間があるものも多いので、インストールしてその期間だけでも試しに使ってみましょう。
どんな作品が読めるかや、アプリの機能などそれぞれの違いがよく分かると思います。
アプリによって取り扱っている作品が違うので、私はいくつか使い分けて好きな漫画を読んでいます。
また、アプリによる差はありますが、無料お試し期間が終わっても無料で使えるコンテンツが沢山あります。
- 期間限定で1話~多いところでは数話読める
- 決められた時間でチケットがもらえ、消費することで数話読める(ゲームのライフ回復のような仕組みです!)
- 多くの漫画のはじめの数ページが読める
私もこれらをよく利用してはじめの数話を読んで、面白い漫画を見つけています。
ですが、1話読むと続きが気になって、ついつい購入してしまうことが多いです。(笑)
私はキャッシュレス決済を連携してあるのですぐ購入できるのですが、手軽な分、注意が必要だなと思います。
キャッシュレス決済は便利な反面、ボタン一つで購入できてしまうという危険もあります。購入する際は計画的に利用してくださいね。
また、間違えて購入ボタンを押してしまっても、払い戻しやキャンセルはできない場合がほとんどですのでご注意ください。
漫画アプリのおすすめ4選!
続いては、実際に人気の漫画アプリをいくつかご紹介いたします。
作品数や支払い方法などそれぞれ違いがありますので、その特徴を参考に選んでくださいね。
各アプリの作品数などは2022年4月現在の情報となります。
コミックシーモア
コミックシーモア
テレビでもCMをやっているので、名前は聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか?私も良く利用しているアプリです。
運営しているのはNTTグループのエヌ・ティ・ティ・ソルマーレ株式会社ですので、安心して利用できるサイトといえるでしょう。
2022年4月現在、取り扱っている電子書籍は92万冊となっています。
メジャーな作品からそうでないもの、またシーモアオリジナル作品もあり、飽きずに読むことができます。
初回利用時はアプリのインストールが必要ですが、アプリなら作品をダウンロードしてオフライン視聴も可能です。
外出中でもデータ通信量を気にせず漫画を読むことができるので、アプリの利用がおすすめです♪
私は通勤の電車移動が長いので、家であらかじめダウンロードしておいた漫画をアプリで読んでいます。
BookLive!
ブックライブ
BookLive!は、日本最大級の電子書籍の書店と呼ばれるくらい取り扱っている作品が豊富です。
漫画に限らず、一般書籍など幅広く、2022年4月現在のラインナップは136万冊以上となっています!
会員登録しなくても、15000冊以上の本を無料で試し読みできるのは魅力です。
私も気になるファッション誌を試し読みしてみましたが、目次と本編数ページが読めるので購入前に立ち読みしている気分でした。
無料会員登録すると最大50%割引クーポンがもらえるのも嬉しいポイントです。
また、BookLive!ではTポイントがたまります。私も利用していますが、Tポイントは色々なショッピングで使えるのでお得ですよね。
毎日引けるガチャや日ごとに変わる割引セールも充実しているので、楽しみながら利用することができます。
スマホやタブレットのアプリで読むことができますが、購入できるのはブラウザのみとなります。
漫画のみを取り扱う「BookLive!コミック(ブッコミ)」というサイトもありますが、こちらは別サイトとなりアカウントの共有などはできません。
まんが王国
まんが王国
インターネットで漫画アプリを検索すると必ず上位にくるので、名前を聞いたことがあるかもしれないですね。
運営しているのは、株式会社ビーグリーという東証一部に上場している企業です。
取り扱っている作品数は3000作品以上と、シーモアなどに比べると少なめではありますが、1冊丸ごと無料など漫画王国ならではのサービスもあります。
割引やキャンペーンが定期的に開催されたり、ポイントプレゼントがあるのでお得に使いたい方には魅力的なサイトです。
「じっくり試しよみ」機能が充実していて、数十~数百ページを無料で読める作品が沢山あるのでおすすめです。
料金は無料会員か有料会員かによって異なります。また、LINEを使っていると更にポイントがもらえるなどの特典があります。
【無料会員】会員限定無料漫画や0円作品が無料で読める
【有料会員】使いたい分だけポイント購入、または月額利用で購読できる
私は毎日こまめにアプリを開いたりするのが苦手ですが、ポイントをコツコツ溜めたいという方にはおすすめのアプリです。
ebookjapan
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実は2020年に20周年を迎えた老舗サイトで、74万冊以上の作品を取り扱っています。
BookLive!に比べると作品数が少ないですが、ジャンル別に漫画だけで見るとebookjapanの方が約2倍の品揃えです。
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一部の無料漫画は読み放題サービスがあり、これは会員登録などしなくても読めるので試してみる価値アリです。
私はいくつかアプリを利用していますが、好きな漫画が多く、使い勝手も良いのがebookjapanです。
ソフトバンクやワイモバイルスマホユーザーには更に特典がつくので、該当する方は要チェックです!
まとめ
- 漫画アプリのスクショは著作権法に抵触する可能性がある。
- アプリの規約でスクショを禁止していることが多く、違反するとアカウントの停止やアプリが使用できなくなることもある。
- 個人で楽しむためでも基本的に漫画アプリのスクショはNG!ルールを守って利用する。
- 著作者の人権や作品の価値を守るために著作権制度がある。
- 著作権法では、著作者の許可なく複製(スクショもこれにあたる)することを禁止している。
- 無料で楽しめるコンテンツもあり、アプリによって取り扱う漫画や料金が異なるので複数アプリを比較してみる。
- おススメの漫画アプリ4選をご紹介!
漫画アプリは、あまりお金をかけなくても楽しむことができます。
作品のスクショはできませんが、それは”読んだ人だけのお楽しみ”と思ってみてはいかがでしょうか?
この記事が、あなたのお気に入りの漫画アプリを見つける参考になれば幸いです。