子育て中の叱り方は、悩み事も多いもの。
つい言ってしまった一言が、その後の成長に影響を及ぼすこともあります。
仕事帰りでヘトヘトの中、自宅へ戻ると子どもたちの夕飯や汚れた服の洗濯が待っています。
家事の支度をしている中、子どもたちが喧嘩したり、牛乳をこぼしたり…
私だって疲れてるし、家事を増やさないで欲しい!!そんな時に私の怒りバロメーターが爆発するのです。
つい感情的に怒ってしまい、子どもたちはしゅんとし、私は怒りすぎて反省するの繰り返し。
叱るならば怒らずに上手に叱りたいですよね。そもそも叱ると怒るも違うことをご存知でしたか?
子どもを叱るときに気をつけたいポイントや感情的にならない叱り方、感情的になって叱ってしまった時の対策までご紹介します。
子育ての中でも叱り方にはコツがある!!
ただ自分の疲れた感情任せに子どもへ叱ってしまうと、悪影響を及ぼしてしまいます。
実は叱ると怒るというのでは意味合いも違いますし、子どもへの上手な叱り方というのがあります。
ではどのように叱れば子どもに悪影響とならず、次に繋がるのか詳しくご紹介いたします。
わかりやすい言葉で短く叱る
子どもを叱る時は、わかりやすい言葉で短く叱りましょう。
くどくどと長くお説教していると、子どもはなぜ怒られているのかわからなくなります。
叱る時は、子どもでも理解できる簡単でやさしい言葉を使って説明し、その時の「行為だけ」を叱るようにしましょう。
また、大声を出してしまったときもなぜ大声を出したのかという説明も忘れずに。
人格否定するような言葉は使わない
後述する感情的になってしまった時に、うっかりやってしまいがちなことです。
「生むんじゃなかった」「だめな子」
これらの言葉の影響はたった一言でありながら、とても大きいです。
大人になってからもトラウマにとらわれる子どももいます。
子どもも人間です。人格否定するような言葉を使うのは控えましょう。
叱ってからくどくどと繰り返さない
やはりやってしまいがちなことの一つですが、叱り終わったあと「ったくもう…ブツブツ」とくどくどと繰り返すこともよい事ではありません。
叱ったあとは蒸し返さないように気をつけましょう。
子どももあなたに気を使ってしまい、あなたに怒られてしまうのではとビクビク怯えてしまいます。
一度叱ったら割り切って、気持ちを切り替えるようにしましょう!
アフターフォローも忘れずに
最後には「えらかったね」や「がんばったね」などのアフターフォローも忘れずに行いましょう。
なでてあげたり、子どもを抱きしめてあげることもいいことです。
抱きしめるという行為には、愛情ホルモンや絆ホルモンと呼ばれるオキシトシンの分泌量が増えると言われています。
オキシトシンの効果は、相手への親近感・信頼感が増す、愛情が深まるなどがあります。
大事な我が子、叱ったあとはたくさん愛情を与えてあげましょう。
後で振り返りを
日々の仕事でも終わった後に振り返りをするように、叱った後も「あれでよかったのか」という振り返りをするようにしましょう。
自分が見直さないといけない点(その時の環境・感情的スイッチの入った原因など)を振り返ってメモに残すのもよいでしょう。
「本当にあの言い方でよかったのだろうか」と自問自答することが次回の叱り方に生かされてきます。
子育てで疲れたと感じる時の対策法3つ
「つい、感情的になって叱ってしまいあとから後悔する」、「イライラして感情的になってしまう」なども親も人間なのであると思います。
「喜怒哀楽」の中の一つ、怒りは自然な感情です。怒ってもいいんです。
しかし、そうも簡単に爆発できないのが子育て。そんな時の対策をご紹介します。
子育てでイライラが止まらない時は一呼吸おく
感情が高ぶっている時にはなかなかむずかしいことですが、まずは一呼吸おいてみましょう。
怒りの感情のピークは長くて6秒と言われています。
アンガーマネジメントやヨガの流れを組むマインドフルネス(瞑想)などでも、「カッとなった時は、まずは一つ深呼吸」と言われています。
深呼吸したり、心のなかで6秒数えてみたり、中には好きな野球チームの打順を数える人も。
「とりあえず黙って6秒」耐えてみましょう。
子どもと違う部屋に行く
怒りを感じた対象(子ども)を見続けると、6秒経っても怒りが収まらないこともあります。
そんな時は別室に移動したりトイレに入るなど、距離をとって場面を切り替えてみましょう(アンガーマネジメントではタイムアウト法といいます)。
冷却期間を設けることで、お互い話をするのも聞くのも落ち着いてできるようになるでしょう。
飲み物・食べ物で落ち着く
ココア・緑茶・ほうじ茶・コーヒー、ノンカフェインのものなら牛乳など、落ち着く飲み物を飲んでみましょう。
上記の飲み物には心が落ち着く成分と言われるテオブロミンが含まれています。
また、ココアと同じカカオから作られているチョコレートを食べることも同様の効果があります。
叱ると怒るの違いを徹底解説
goo辞書の中にあります国語辞書で「怒る」を調べると下記のように記載されていました。
[動ラ五(四)]《「起こる」と同語源。感情が高まるところから》1 不満・不快なことがあって、がまんできない気持ちを表す。腹を立てる。いかる。「真っ赤になって―・る」
2 よくない言動を強くとがめる。しかる。「へまをして―・られた」
(後略)
引用 goo国語辞書
また「叱る」という言葉を同様に調べると下記のように記載されていました。
[動ラ五(四)]目下の者の言動のよくない点などを指摘して、強くとがめる。「その本分を忘れた学生を―・る」[可能]しかれる
上記によりますと、「怒る」は「起こる」と同源になっていますし、「感情が高まる」ことで腹をたてるという解釈ができます。
それに対して、「叱る」は目下の者の言動に欠点を強くとがめることになります。
類義語では「怒る」「叱る」は同じ意味合いになりますが、よく見ると違うことがわかります。
また、「怒る」が対象が目上の者に対しても使われることがわかります。
それに対し、もともと指導の意味が含まれている「叱る」は、必ず目下の者に対して使われます(例:子どもを叱る・部下を叱る)。
あなたが今子どもへ接した言動や態度は「怒る」に入りますか。それとも「叱る」になりますか。
言葉の意味をきちんと考えて、あなたが今行った行動がどちらにあてはまるのか見つめ直してみましょう。
まとめ
- 子どもへ叱る場合は短くわかりやすい言葉で
- 子どもへ叱る時は人を否定するような表現は使ってはいけない
- 叱った後はくどくど繰り返してはいけない
- 叱った後は子どものアフターケアをしてあげよう
- なぜ叱ったのか振り返りも大事
- あまりに辛い時は一呼吸おいてみよう
- 感情的になりそうな時は別の部屋にいって気持ちを整えよう
- コーヒーやおやつなどで気持ちを落ち着かせてもOK
- 叱ると怒るはそもそも違うので、どちらか必ず考えよう
いかがでしたでしょうか。
怒ると叱るの違いから、叱り方のポイント・感情的になってしまった時の対処法までざっくりとご紹介しました。
一口に叱ると言っても上手な叱り方やアフターケア、叱った後の振り返りまでが大切です。
アフターケアや振り返りをしっかり行うことによって、叱ることも減ることでしょう。
上手に活用して我が子との良好な関係を築いていきましょう。