布を染めるためのスプレーは、100均では買うことはできません。
100均に置いてあるカラースプレーは、布に使用することができないのです。
100均ではありませんが、ホームセンターやネットで、布用のカラースプレーは比較的安価に手に入ります!
しかも、布を染める方法は他にもたくさんあるのです。
我が家では子供のおもちゃを無地のコットンケースに収納しているのですが、インテリアの変化に合わせて、そのうちカラーチェンジしたいと考えていました。
そこで今回は、布用のカラースプレーとしておすすめの製品と、スプレー以外の方法をリサーチした結果をお伝えします。
ちなみに私はハンドメイド初心者且つかなりのズボラ人間ですので、面倒くさそうなものは紹介しません。ご安心ください(笑)
布用のカラースプレーは100均では買えない
100均では、布用のカラースプレーは買えません。
いやいや、ダイソーに色とりどりのスプレーが置いてあったけど?
厳密に言うと、カラースプレー自体は置いてあります。
しかし、それらはラッカースプレーとよばれるもので、用途は木工品・鉄製品・プラスチックとなっています。
家具などのDIY向けですので、布製品に使用すると、かなりゴワゴワした仕上がりになってしまいます。
手軽に買うことができますが、こちらは布用には使用しないよう気をつけましょう。
布用にはアクリルカラースプレーがおすすめ
100均のスプレーが使えないとなると、布製品にはどんなカラースプレーを使えばいいのでしょうか。
布製品には布用のアクリルスプレーを使用しましょう。
アクリルスプレーは、【アクリル系合成樹脂+水性溶剤+顔料】で構成されています。
水溶性なので乾かす前は水で薄めることができますし、乾いたら耐水性があります。
それにしても色々と種類があって、どれを買ったらいいかわからないですよね。
そこで、面倒くさがりで不器用な私でも使えるかどうかという目線でリサーチした結果、これ一択だな!と感じたものをご紹介します。
アクリルスプレーの中でもおすすめは「染めQ」
【容量】70ml/264ml
【価格】70ml:¥866(税込)、264ml:¥2,173(税込)
【購入方法】全国のホームセンター、ロフト、東急ハンズ、ドン・キホーテ、Amazon、楽天など
布に使えるとされているアクリルスプレーの中でも、「染めQ」という商品が断トツおすすめです。
こちらは、ナノ単位の超微細な粒子で構成されており、初心者でもキレイに仕上がると評判です。
この細かい粒子のおかげで密着力が高く、スプレーなのにまるで繊維自体を染めたかのような仕上がりになるため、多くの方に使われています。
染めQの良い口コミと悪い口コミをまとめてみました。
- とても塗りやすいし綺麗に仕上がった
- 業者に頼むと高額で時間がかかることを考えると、スプレーでこんなに簡単に補正できて感動した
- 色乗りが良い
- 色の種類が豊富
- 乾くのが速い
仕上がりの綺麗さを評価する口コミがとても多く見受けられました!
「染めQ」の色展開は以下のとおり、たくさん種類があります。
スプレーだと彩度の強いパキッとした色にしか染められないイメージがあったのですが、染めQはちゃんとパステルカラーもあるという点はすごくポイントが高いと感じました♪
続いて、「染めQ」の悪い口コミもについても調べてみました。
- 容量の割に価格が高い
- 匂いがキツい
特に価格が高いという口コミが多く目立った印象です。
ちなみに70ml1本だと、ミニバッグぐらいの小さなものしかできないとのことです。
たくさん染めたい場合は264mlを買うか、70mlを2本買うのが良いでしょう。
また、1mlあたりの価格は70mlは12円、264mlは8円です。264mlのほうが割安ですね!
他社の製品の容量と価格についても調べてみたところ1mlあたり6円から16円でしたので、他社と比べて「染めQ」が特別高いわけではないことがわかりました。
100均で揃えたいと思っていた方からすると高いと感じるかもしれませんが、この価格で簡単に綺麗に仕上げられるなら、私は安いと思ってしまいます!
私は近所のドン・キホーテ(MEGAドンではない)に行ったところ取り扱っていましたが、黒を含めたベーシックなカラーが3種類のみ、といった品揃えでした。
品揃えの豊富さを求めるのであれば、大きなホームセンターに行くかネットで買ったほうが良いでしょう。
スプレーで塗装したものは洗濯して大丈夫!
スプレーを使った際の心配事の一つとして、洗濯して色落ちや色移りがしないかということが挙げられますよね。
結論、洗濯しても色落ちや色移りはしません!「染めQ」のホームページでも確認しました。
(前略)Q.洗濯はできますか?
A.できます。
水や洗剤などで色がおちることはありませんので、他の衣類に色移りする心配もありません。
※洗濯を繰り返すことで起きる布の劣化に伴い色が薄くなる場合があります。(後略)
引用元:株式会社染めQテクノロジィ
基本的に布用と謳っている製品は洗濯しても問題ないと言われておりますので、ご安心ください。
ただ、問題ないとわかっていても最初はどうしても洗濯するのは心配だったりしますよね。
私だったら下記の方法で色落ちテストをします!
②5分放置
③染み込ませた部分に白い布をあてて、白い布に色が移っていないかチェックする
万が一他の服に色が移ってしまったらショックですよね。心配な方は、是非色落ちテストをしてみてくださいね。
布を染めるにはこんな方法もある!
これまで布用のカラースプレーについてご紹介してきました。
ではなんでもかんでもスプレーで塗ればいいのかというと、そうではないと私は思いました。
スプレーを使っている方の口コミを見ると、多くは靴、バッグ、帽子、車の内装など、革製品や厚手の布地に使用していることが多かったのです。
ハンカチやTシャツなど、薄くて柔らかいものに使用している事例は見受けられませんでした。
理由としては、スプレーに含まれている顔料の性質上、生地を染めているのではなくあくまでも上にコーティングして色をのせているようなイメージです。
ですから、柔らかい生地に使用すると固い仕上がりになってしまうということが容易に想像できます。
では、柔らかい布に色をつけたいときはどうすればいいのでしょうか。
次からは柔らかい布を染める際に適した方法をご紹介していきますね!
アクリル絵の具は100均で買える布染めツール
アクリル絵の具で布全体を染めることができます。
アクリル絵の具は、なんといっても100均で揃えられることが最大のメリットではないでしょうか!
ダイソー、セリア、キャンドゥなど主要な100均には基本的に置いてあります。
この中だとダイソーのアクリル絵の具がカラー展開が多く、容量も多いのでおすすめです。
ちなみに近所のダイソーに行ったところ、全9色品揃えがありました♪
近所のダイソーは大型店ではない標準店舗なので、皆さんのお近くのダイソーでも豊富に取り扱っているかもしれないですね!
それでは絵の具で布を染める方法をお伝えします。
- 染めたい布製品
- 好きな色のアクリル絵の具
- バケツと水
- ゴム手袋
- 塩または酢
- 汚れ防止の新聞など
【準備】
布を事前に洗濯しておく。
【手順】
1.バケツで色水を作る
バケツの中に絵の具を出し、水をいれて仕上がりイメージより濃い色になるよう色水を作ります。
色水の量は、布製品が十分に浸かるぐらいの量を作ります。
2.色水に塩、または酢も投入する
色持ちが良くなるためです。
分量は、水1リットルに対して酢または塩大さじ1杯程度です。
3.色水に布を浸ける
ムラにならないよう時々かき混ぜながら、1時間〜1時間半程度浸け込みます。
4.脱水する
布を取り出して脱水します。雑巾のように絞るとムラができる可能性があるため、絞りすぎないようゆるい脱水で大丈夫です。
5.乾かす
ぎゅっと絞ってない分水分が多く含まれています。ハンガーにかけて乾かすと型くずれしやすいため、平置きで乾かしましょう。
完成!
私は意外と単純な工程だと感じたので、チャレンジしてみたいと思いました。
大事なポイントがいくつかあるので、こちらをぜひおさえてください。
- 仕上がりはかなり薄付きになるため、色水は実際のイメージよりも濃い色で作る
- 事前に布についた皮脂などを落としておく(皮脂が残ったままだとムラになる)
- 浸けている間も時々かきまぜる
洗濯は可能ですが、こちらは当然布を染める用に作られているわけではないため、色落ちする可能性はゼロではないです。
初回は単独洗いや色落ちテストをしたほうがいいでしょう。
染め粉は簡単で発色の鮮やかさが魅力
手芸用品店などで、布を染める専用の染め粉というものが売っているのを見たことはありますか?
使用方法はアクリル絵の具のやり方とほとんど一緒で、実はとても簡単なのです!
お子様がいるご家庭の場合、スプレーでの作業は匂いが気になったり吸い込んでしまわないかなど心配なことも多いかと思います。
絵の具や染め粉ならそのような心配はないため安心ですよね。
また、お子様と一緒に作業することで布染め体験のアクティビティにもなりますね!
布を染めるための染め粉の具体的な商品をご紹介します。
【価格】¥770(税込)
【色展開】19色
【容量】50g/袋
【購入方法】イオン・イトーヨーカ堂など全国の量販店、ユザワヤなどの手芸用品店、ロフトや東急ハンズなどのバラエティショップ、Amazon、楽天
ダイロンはその品質が評判で、発色の鮮やかさや色味の定着の良さに優れています。
種類がいくつかあり、「ダイロンマルチ」という製品が看板のロングセラー製品です。
また、ダイロンはコスパの良さも魅力に感じました。
1袋で約250gまでの繊維を染めることができるので、250gの目安は、Tシャツ2枚・ブラウス1枚・子供服2枚程度です。
結構な量を使うことができますよね!スプレーよりは断然コスパが良いです。
しかしこちらは80℃の熱湯を使用しなければならないようなので、もしお子様と作業するならちょっと心配ですね。
ダイロン・プレミアムダイなら熱湯を使用しない!
お子さんと一緒に楽しみたい方には、同じダイロンでも「プレミアムダイ」という製品をおすすめします。
こちらは染める時に40℃程度の中温のお湯を使用します。
お風呂と同じぐらいなので、お子様と一緒の作業でも安心ですね♪
マルチとプレミアムダイの違いは、染めることができる繊維の種類の違いです。
プレミアムダイではウール・シルクへの使用は可能ですが非推奨としており、ナイロンには使用できません。
ですが、マルチではウール・シルク・ナイロンいずれの素材もしっかり染めることができます。
コットンや麻でしたらどちらの商品でも良く染まります。
購入場所については、ダイロンは全国様々な店舗に置いてありますし、Amazonに公式ショップがありましたので、購入場所には困らないですね。
ソメルンは日本製でコストパフォーマンスが良い
【価格】605円(税込)
【色展開】20色
【セット内容】1箱2パック入り
【購入方法】全国のクラフトトーカイ、Amazon、楽天
ソメルンは日本製の染料で、手芸専門店のTokaiから販売されています。
染め方もダイロンとほぼ一緒でとても簡単です。
1パックで約150g(Tシャツ1枚程度)の繊維を染めることができるので、ダイロンよりも若干割安ですね!
ただ、こちらも染める時に80℃の熱湯を使用しなければなりません。
なので、小さいお子様と作業したい方はダイロンの「プレミアムダイ」のほうがいいかもしれません。
私が染めたいコットンのおもちゃケースは、この染め粉を使って染める方法が一番良いと考えています。
ソメルンはTokaiのオリジナル商品ですので、基本的には全国のクラフトトーカイでのみ取り扱いがあります。ダイロンと比べると入手しがたいですね。
Amazonや楽天でも購入できますが、ソメルンは送料がかかります。
自分で染めるのが難しい方は、染め直しサービス
ここまで色々な方法を紹介してきましたが、忙しくて時間が取れない方や、失敗してしまうのではないかと不安がある方は、最終手段でプロにおまかせしましょう。
自宅で染めるのが難しい方は、染め直しサービスを利用するというのも一つの手です。
私はこれまで洋服を染め直してくれるサービスがあるなんてそもそも知らなかったのですが、調べてみると染め直しサービスのある会社はとても多いのですね。
プロがやってくれるので、失敗知らずで綺麗に染まります。
そしてなんといってもこのサービスの良いところは、店舗に行く必要がなく、発送で対応してくれるところが多いということです!
忙しいお母さん達にとっては、ありがたいサービスですよね。
ただし、やはりどうしても費用は高額になってしまいます。
無彩色は5,000円程度、有彩色は10,000円程度かかってしまうことが多いです。
費用は気にしないからとにかく綺麗にやってほしい!という方にはおすすめです。
自宅で塗料を使う際に注意すること
ここまで様々な方法を紹介してきましたが、作業する際は注意点もいくつかあるので、ご説明します。
私は、スプレーでの作業は簡単な反面、意外とハードルが高いかもしれないと思いました。
マンションに住んでいる方だとベランダに出て作業することになると思いますが、都心部だとベランダがそんなに広くないご家庭も多いのではないでしょうか。
その場合、いくら注意してたとしてもスプレーが思わぬ箇所に飛散してしまい、色がついてしまった!なんてことも。
我が家のベランダは広めではあるのですが、スプレーのシンナー臭が蔓延してしまうと近所迷惑になるのではないかと思い、なかなか踏み出せません。
あと、缶をガス抜きして捨てるのが地味にめんどう!
もちろん、その点が問題ないという方にとっては、とても便利な方法だと思いますよ!
私はどちらかというと染め粉を使ってカラーチェンジする方法が、自分には合っていると思いました。
それぞれのご家庭でご事情は違ってくると思うので、ぜひご自身のニーズに合った方法で試してみてくださいね!
まとめ
- 布用のカラースプレーは100均では買えない
- 布を染めるスプレーは、アクリルスプレーの「染めQ」という商品がおすすめ
- スプレーで塗装したものは洗濯しても問題ない
- 綿や麻など柔らかい布を染めたいときは、アクリル絵の具や染め粉を使う方法がある
- いずれの方法も無理そうな方は、染め直しサービスでプロの手を借りるのもあり。ただし高額
- 自宅で布を染める時は、塗料が他の所につかないように注意したり、スプレー缶を使用する場合の注意も必要
布用のスプレーを100均で揃えようと思っていた方はガッカリしたかもしれません。
ですが、他の100均グッズで代用できたり、100均以外に選択肢を広げれば便利なグッズが簡単に揃えられるということがお分かりいただけたかと思います。
私は今回、布用のスプレーが色変だけでなく補修用としても使われていることを知りました。
それによって、「汚れた白スニーカーを新品のようにできるかも!」といったように様々なアイディアが湧いてきました。
スプレーも絵の具も染め粉も、一旦使い方を覚えてしまえば用途は無限大ですね。
是非ご自身に合った方法を見つけて、セルフ布染めを楽しんでみてくださいね!