あなたは「ローリングストック」をご存知でしょうか?
ローリングストックとは災害時に備えた食糧を備蓄する方法のことです。
簡単そうに感じますが意外とローリングストックは難しいと感じる方が多いです。
災害の多い国である日本では季節外れや今まで災害の少なかった地域でも甚大な被害が出るような災害が発生し今までの常識は通用しません。
これまで食糧・水の備蓄の目安は3日分と言われてきましたが、巨大地震が起こる可能性が増す中、最近は1週間以上との声もあります。
そう考えると1週間以上も備蓄するなんて管理が難しいと思いませんか。
ローリングストックは難しいと考えずあなたの生活に馴染ませればとても簡単です!
ここではローリングストックのメリットから意外な難しさ、そしてそれを乗り切る方法もご紹介します!
ローリングストックは難しいと考えず定期的に食べよう!!
ローリングストックは賞味期限が近づいてくると、その食品を食べて都度買い足していくという仕組みです。
非常食をたくさん買っておいたけど、いつの間にか消費期限や賞味期限を大幅に過ぎてしまった!
食べる機会を逃してしまい捨てないといけなくなってしまった…
なんていう、あるあるな失敗を防ぐことが出来ます。
大量の非常食を捨てること、考えただけでもちょっと胸が痛いような……
でもご安心ください!通常ならあまり非常食としては選ばないようなレトルト食品も備蓄に使えるのがローリングストックの良いところです。
これから何日か備蓄の食糧で過ごさなければならなくなった!というときも、比較的食べ慣れた物が食卓に並ぶので小さなお子様も安心出来ますね。
ローリングストックのおすすめはレトルト食品!
先ほどもご紹介いたしましたが、備蓄の食べ物が活躍する場面に普段から使っているレトルト食品が食べられると考えれば安心が生まれませんか。
また毎日のごはん何作ろう?とレパートリーに悩む方も、定期的に備蓄の食品を食べる日を設ければ、ごはんの準備も楽ちんですよね!
非常食は買い物が大変
それに防災グッズを揃えるぞ!と意気込んだはいいもののホームセンターへ行ってたくさんの非常食を買うのは重いしかさばってしまうのが難点です。
車がある人ならそれが出来ますが、そうでない人は遠くのホームセンターへ行くのも、たくさんの非常食を買って帰るのも大変。
通販は送料もかかるし…と考えると、ローリングストックを始めるのは難しいと感じてしまいませんか。
日頃食べ慣れている食品を備蓄に出来るこのローリングストック法は、日常のお買い物のついでにいつもより少し多く買えば簡単に備蓄出来ます。
ローリングストックができない理由3つ
ローリングストックについてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。いいことずくめだと思いますよね?
しかしながらこのローリングストックに「難しい」といった声が多く聞こえます。
なぜなのでしょうか?調べてみると、理由は複数挙がっています。
ローリングストックは場所をとる
地下室や倉庫がある家なら別ですが、一般家庭において日頃の食糧とは別に約1週間分の食糧を備蓄するのは難しいですよね。
ローリングストックでなくても壁に当たりそうですし、我が家では玄関に置いていますが存在感がとても大きいです。
時々ローリングストックボックスを開けて中身を確認していますが、それ以外は子どもの荷物置きになっていてかなり邪魔です。
賞味期限の管理が難しい
ローリングストックって、期限が短くても出来るからいいんじゃないの?と思いませんか?
私も実はローリングストックを始めるまではそう思っていました。
しかしながらローリングストックならではの問題が出てきます。それは古いものから食べる”ということ。
例えば3日分の非常食を備蓄しいざというときに食べる場合、3日で一気に消費してしまえると思います。
ところがローリングストックでは日常生活から定期的に消費をするので、まだ期限があるものを残しておかなければなりません。
しかしながら、いざ食べるとなった際、奥の方が古いというパターンは取り出すのに手間がかかりますよね。
そうなることを防ぐため備蓄を増やすたびに賞味期限に近い順に並べるのです。
今あるものをずらして別の場所に置き、1番下や奥に買ってきた新しいものを入れ、また今あるものを元に戻し……どちらにしても面倒です。
それにその整理をしている間スペースを広く使うことになります。
整理しているつもりが、散らかしている気分になるわ。
特に小さなお子さまがいるご家庭で、1分1秒も無駄にしたくないという方はこれらの整理まで手が回りませんよね。
結局上からだったり手前からだったり賞味期限の順番を関係なく使ってしまい、期限切れで廃棄がでたので途中でやめたという声もあります。
ローリングストックなのに食べてしまう
これはシンプルですね(笑)備蓄とはいえご家庭にあって日頃食べているものがメインのローリングストックです。
今日は備蓄の食品を食べる日!と決めた日でなくとも、おなかが空いた時に好きなカップ麺やレトルト食品が目に入ればつい食べてしまいますよね。
小腹が空いてたらすぐ手が出てしまいますよね、とっても分かります(笑)
食べた分は買い足していきストック分の数を維持する方法ですので、あとで買い足しておけばいいのです。
ですが後回しにしがちで自分だけでなく家族も食べてしまうから、消費スピードが早くてストックがなくなってしまった、ということありませんか。
あとで買い足そうとするとこれだけで結構買わなきゃいけなくなる、といった事態になり結局買い足さずに断念してしまう方もいます。
うちはどちらかというと食べちゃうより食べないのよね…
上記のように食べてしまうのとは逆に、なかなか食べないこともあります。
家族で人気の食品は消費できますが逆に普段からあまり食べないものは消費しにくいですよね。
もしくは好みではないけれど、保存がきくからという理由で備蓄の中に入れた食品は、手がでにくいですよね。
備蓄を食べる日のメニュー候補にも上がらず、かといってそれ以外の日、おなかが空いていても選択肢に入らないということもあります。
最終的には頻度の少ない食品たちは食卓に出番が回ってくることなく、期限が切れて捨ててしまうといったこともあります。
ローリングストック法をもっと簡単にしよう
今までご説明したものはローリングストック法の特徴がそのまま、ローリングストックを難しいと感じさせてしまうデメリットになってました。
日頃から仕事に家事に、あるいは子育てに忙しく、今目の前のことはやるけれど、いつ起こるか分からない災害に備えたいですよね。
でも現に今起こっているわけじゃないし、どうしても後回しにしてしまいたくなる気持ち、よく分かります。
しかし当たり前ですが、災害はわたしたちの都合を考えてはくれません。
やはりいざというときのために備えは万全にしておきたいと思いますよね。
ローリングストックを失敗せず続けられる方法をご紹介いたします。
ケースを使って収納スペースを増やそう
食糧を備蓄しようと思って、1番最初にネックになるのはなんといっても場所です。
台所の収納や空きスペースに置いておくのもいいですが、積み重ねて使えるボックスや引き出しを使い、収納のスペースを作りだします。
これらは100円ショップにたくさん売っていますので、簡単かつお手頃に揃えられますよ。
例えばこのボックスはレトルトカレー、こっちのボックスはカップ麺、など品目別にすることで在庫の状況がパッと一目で分かるように出来ます。
余計な動きをせずに見ただけで状況が分かるのは家事の合間に出来て、楽になりますね。
賞味期限ではなく購入した日で管理しよう
ローリングストックで難しいのが賞味期限の管理ではないでしょうか。
表を作ったり、箱の見えるところに日付を書き込んだりなどありますが、そんな管理する時間もないよ!という方も多いのではないでしょうか。
でも、やはりせっかく買った食べ物を賞味期限切れで捨てるのは避けたい……!
簡単にするために賞味期限を何年何月、ではなく買った日で一括に管理することによって、ストレスを減らすことが出来ます。
よほどのことがない限り、スーパーで先月買ったものと今月買ったものでは、いやでも期限が違うものを買うことになります。
在庫管理をお店におまかせするような気持ちですね。
1つ1つを管理しなくても、ざっくり考えてみましょう。
「ここから手前が古い(または新しい)もの」などでいいので明記したふせんを貼ったり、紙を挟むなどするだけで在庫管理になりますよ。
私の場合は冷蔵庫に簡単に表にしたものをリスト化して常に見えるようにしています。
家族を巻き込むんで管理しよう
やはりスペース確保にしても期限の管理にしても、また在庫が減った、などの作業を日常のやることにプラスするのはエネルギーを使います。
防災は1人ではなくその家に住む家族全員の問題ですから、話し合いなどして分担してやれば負担は少なくなり、続けられるエネルギーも持続します。
単に「あなたはこれ担当」などと決めるのではなく個人の好みで振り分けてみてはいかがでしょうか。
旦那さんの好物だから、カップ麺担当ね。
子どもはおやつが好きだから、お菓子担当
など、個人の好みで振り分けると、モチベーションも違ってくると思います。
特にお子さまがいらっしゃるご家庭では、小さいうちから防災に触れておくと興味を持ったり、防災への意識が高まったりしますよね。
ちなみに私の家庭では避難訓練を保育園で実施しているので、家でも災害についてはよく話しています。
これから暮らしていく上で大変大切なことが身に付くのではないでしょうか。
まとめ
- ローリングストックでおすすめなのは賞味期限の長いレトルト食品
- 非常食は重たくてかさばるので買い物が大変
- ローリングストックする時は場所を取ってしまうのが難点
- ローリングストックは賞味期限が長いとはいえ管理が大変
- ローリングストックとはいえついつい食べてしまいなくなってしまう
- ローリングストックはケースを使って収納スペースを確保する
- 非常食は賞味期限の日にちではなく購入した日にちを管理すると簡単
- あなた一人で考えるのではなく家族みんなで管理すると楽になる
ローリングストックって難しいのかも、と考えた方もちょっとのひと手間をかけるだけで簡単に難しさも解消できますよ。
また「ちゃんと管理しなくちゃ」という気持ちにとらわれることなく気軽に取り入れることが出来ます。
それに、基本的にあまりお金もかけずに解消できる方法ばかりなので、試してみる価値はあるのではないでしょうか。
家族みんなで実践することで食糧の問題だけでなく、日中に仕事や学校などで家族が離れているときに災害が起こった場合の対策にもなりますよね。
避難場所や緊急時の連絡について等、防災に関する色々な情報についても話すきっかけになれば、さらに意識が高まります。
日本は四季があり自然も豊かなとても美しい国ですが、同時に地震や台風など、災害の多い国でもあります。
いざというときに少しでも家族で安心して暮らせるようローリングストック法を難しいと考えず日頃からの備えを万全にしておいてもよいですね。